2017年10月2日月曜日

【書籍推薦】極限に挑む男と野良犬が起こした奇跡の感動話 『ジャングルの極限レースを走った犬アーサー』

https://honto.jp/netstore/pd-book_28389647.html
2014年のアドベンチャーレース世界選手世間に

参加し、目指すは優勝のスウェーデンチームの

なかに著者で隊長のミカエル・リンドノート氏は

奇跡の友情を経験する。標高7000メートル、全

長700キロメートルを走破しなければならない過

酷で、泥まみれ、傷まみれのレースで彼が経験

した軌跡の友情は、道中で出会った一匹の野

良犬だった。これは極限下を生きてきた著者と

一匹の犬の共鳴するかのような出会いと交流を

描くノンフィクションです。






少年時代から、お前は弱いとずっと言われ続けてきた著者の

リンドノート氏は、子供の頃はプロのホッケー選手になること

を夢見てきた少年だった。しかし、1993年のある日、コーチか

ら戦力外通告を受けた少年時代の彼はすっかり打ちひしがれ

た。生まれつきの才能があるわけでなかったが、彼はスポーツ

を心から愛し、勝ち負けには徹底的にこだわった。



やがて兵役義務の年齢が来ると彼は最長15ヶ月の軍事訓練

を選択し、レンジャー訓練も乗り越える。あのアイスホッケーの

件があって以来、自分は何かを成し遂げられる存在であること

を、父親と自分に証明するためにだった。兵役を終え、しばらく

すると彼は自分を虜にするスポーツ、アドベンチャーレースに出

会うのだった。






このアドベンチャーレースは、過酷な地形のトレッキングにオリエ

ンテーリングの要素を加え、サイクリング、急流のカヤック下りな

どを組み入れており「やるような人間はまともじゃない!」競技と

されている。



この作品は、こんなタフネス精神の持ち主だが、いままで犬を

飼おうなんて一度も思ったことのないリンドノート氏と、ペットの

保護意識が希薄だったエクアドルを傷だらけで生きてきた野良

犬アーサーの忠犬ぶりさと間抜け犬ぶりさの程よいバランスが

織り成す、「北欧版の忠犬ハチ公」かもしれない。すべての動物

好き(特に犬好き)にお薦めの一冊と思います。



極限を生きてきたもの同士が、レースを通して心で通じ合い、最

後に絆以上のものを得て、エピローグへと走っていく姿は、ペット

の飼育放棄が散見される日本において、人間と動物とのあるべ

き関係を見せているようで、読者の心を打つことでしょう。


 

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