2014年8月17日日曜日

大阪市立東洋磁美術館@伊万里特別展


水の都・中ノ島にある、大阪市立東洋磁美術館の『伊万里』特別展を鑑賞。
本当に感無量で、歴史ロマンと静かに向かい合ってました。
青、赤、金の素朴だが深く、気品のある光沢の世界。

僕は美術は素人ながら、随筆の代わりとして。






17世紀・江戸時代初期、中国での王朝移動の内乱をきっかけに
当時、東洋趣味(オリエンタリズム)嗜好があったヨーロッパ王宮へ
の行商策として、オランダ東インド会社は、戦乱のチャイナを避けて
日本の有田でオリエンタル陶器の作成と輸出を目論んだとされる。

朝鮮半島・中国の技法をルーツに持ちつつも、日本独自の美や
欧州の風味を融合させた伊万里焼きは、ヨーロッパ絵画の随所で
描写されるまでになり、マイセン磁器にも影響を与えました。

戦乱収束による中国市場の復活や、熱烈なコレクターであったと
されるドイツのアウグスト強王の死去と、オランダ東インド会社の
衰退により伊万里焼きは最終的に「競争に敗れて」しまいます。

大河ドラマ『軍師・官兵衛』で世間への戦略的なものへの関心が
集まっているかと思いますが、 日本美術の妙味が、国際市場で
どんな感銘を受け、競いあってきたかも、心の中でじっくりと思う
ことが結構多いのではないか、と思います。

海の彼方、日本の美磁器でコーヒーを嗜んでいる姿を想像して
わくわくが止まらない一日となりました。

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